劇団四季の技術スタッフ(舞台監督、照明、音響、大道具など)に応募しようと考えている学生は、
募集要項に「1年目は研修生として社員契約。
2年目以降は個々の経験・能力を考慮し、プロフェッショナル契約(請負契約)となります。」
と書いてあるけど、どういう意味?
収入は不安定なの?
と悩みますよね?
結論は、個人事業主(フリーランス)としての契約ですが、生活の安定度は一般的な会社員と大きく変わりません。
劇団四季の舞台監督、照明、音響、大道具などを目指す学生が必ずと言っていいほどぶつかるのが、「プロフェッショナル契約」という言葉の壁です。
会社の福利厚生はなくなり、自分で確定申告をして納税して国民健康保険に入り、国民年金に加入するという意味です。
劇団四季で技術スタッフとして9年勤務した著者が解説します。
劇団四季の「プロフェッショナル契約」とは?元スタッフが教える実態

個人事業主(フリーランス)である
プロフェッショナル契約とは、フリーターと同じという意味です。
劇団四季から仕事を受注して業務委託を受ける個人事業主(フリーランス)となり、自分で確定申告をして納税し、自分で国民健康保険に入り、国民年金に加入します。
会社の福利厚生はありません。
個人事業主について詳しく知りたい方は、「Money Forward」のサイトが参考になります。

劇団四季の裏方の給料は不安定ではない
収入は安定しています。
なぜなら、スタッフは毎月必ず仕事があるからです。
仕事が途切れることはありません!
例えば、千秋楽を設けないロングラン公演に配属されることが考えられます。
千秋楽を設ける期間限定公演の場合でも、公演後の解体作業と次の演目準備があるので、必ず仕事があります。
俳優とは違い、準備も解体も全てで報酬が発生しますから、心配ありません。
休暇中も報酬が発生します。
繰り返しですが、収入は安定しています。
なぜ1年目は正社員で、2年目からプロフェッショナル契約になるのか?
新卒採用の求人をリクナビに載せるためと、経費削減のためです。
リクナビなどの大手新卒求人サイトには、掲載条件があります。
「業務委託(請負)」の募集は、学生向けの一般求人媒体では掲載基準に引っかかる、あるいは「独立支援」のような別枠扱いになり、新卒募集としては出しにくいのが実態です。
新卒一括採用の仕組みに乗せるために、1年目はあえて正社員募集という形を取っています。
また、正社員雇用は莫大な費用がかかるので、経費削減も理由の一つです。
劇団がスタッフを使い捨てにしたいからではなく、日本の採用の仕組みに合わせつつ、運営コストを最適化するための仕組みと言えます。
繰り返しですが、理由は新卒採用の求人をリクナビに載せるためと、経費削減のためです。
まずは正社員として劇団四季に就職を目指しましょう!
生活の不安を解消!

昇給や退職金の概念が会社員とは異なる
昇給、出世、退職金はありません。
毎年契約を更新するために、契約書を毎年書きます。
契約金額が少しずつ上がりますが、会社員のように出世はありません。
実力主義でもなく、厳密な昇給はないので、ご注意ください。
退職金もありませんが、会社員でも退職金がない場合があります。
そもそも法律で退職金の義務付けはありませんので、劇団四季に限った話ではありません。
プロフェッショナル契約=クビになりやすいのか?
クビにはなりません。
自分から退団、つまり退職すると伝えない限り、問題ありません。
正社員とは違って会社に守られていませんが、正社員みたいな扱いです。
スタッフは人手不足ですから、なんとしてでも残ってもらわないと公演ができません。
確かに解雇はあり得ますが、まず考えられないです。
劇団四季の裏方の給料は下がるのか?
下がりません。
著者は9年間ほど勤務しましたが、下がったことはコロナの時だけでした。
コロナの時は例外であり、一時的に月給が1万円ほど下がったのですが、数ヶ月後に元に戻りました。
とにかく、スタッフは安定していますから、安心してください。
ローンや賃貸、審査は通る
会社員と同じようにローンは組めますし、物件の賃貸審査は通ります。
俳優とは違いますから、安心してください。
スタッフが賃貸審査が通らなかった話を聞いたことはないですし、家やマンションの1室を購入したスタッフは多くいました。
福利厚生がなくなる=悪なのか?
必ずしも悪とは限りません。
なぜなら、経費精算ができますし、副業も他の仕事もできるからです。
例えば、毎年自分で確定申告を税務署に出しますが、経費精算を使って節税ができます。
舞台で使う道具や作業服、勉強のための観劇代などが経費として控除できるので、節税に活用すればいいのです。
劇団四季の公演は月曜日と火曜日が休みの場合が多いので、休みを利用して他の仕事もできます。
「厚生年金はないし、国民健康保険の保障内容は薄いのではないか?」というと、その通りです。
でも、NISAやiDeCoなどの投資を行う、民間保険に入るなど対策はたくさんあります。
繰り返しですが、福利厚生がなくなることは必ずしも悪とは限りません。
仕組みを理解すれば、何も怖くない

プロフェッショナル契約とは、個人事業主(フリーランス)です。
自分で確定申告をして納税し、自分で国民健康保険に加入します。
会社の福利厚生はありませんが、
- 収入は安定している
- ローンや賃貸、審査は通る
- クビにはならない
ですから、安心しましょう。
事実上は正社員と同じような扱いです。
この記事が、劇団四季の裏方の仕事に就きたいという学生の役に立つと嬉しいです。
以上、「劇団四季の「プロフェッショナル契約」とは?元スタッフが教える実態」でした。
どの部署に応募しようか迷ってる方は、「劇団四季の照明/音響/舞台監督など全部署の仕事内容をまとめました」の記事が参考になります。



