現在、サンリオの業績は絶好調です!
新卒採用でテーマパーク業界、特にサンリオピューロランドに就職したいと考える就活生は、
サンリオピューロランドに就職したいけど、他のテーマパークとの違いが分からない
書類選考の志望動機をどう書けば良いのかな?
と悩みますよね。
この記事では、サンリオピューロランドの運営会社「サンリオエンターテイメント」の強み・弱みを徹底解説し、他のテーマパークとの比較も行います。
もちろん、USJとオリエンタルランド(東京ディズニーリゾート)にも応募しますよね?
だからこそ違いを知りたいですよね!
サンリオピューロランドの強みは2つ!
- 完全な屋内型テーマパークであること
- キャラクターを可愛く見せるためのショーを常に創作し続けること
サンリオピューロランドの弱みは2つ!
- 拡大/縮小の際に立ち入り禁止エリアが広いこと、または完全休業が必要であること
- 原作がないこと
全国の有名テーマパークとの違いをまとめます。
就活生に向けて、「テーマパーク業界に就職したい」、「エンタメ業界に就職したい」という夢を叶えるために、エンタメ業界で、11年ほど働いた著者が行った企業分析を共有します。
企業理念や決算状況、業務内容などの基本的な情報は、必ずご自分で調べてください。
この記事では、基本情報を解説しませんので、ご自分で調べて頭に叩き込んでください。
新卒でサンリオピューロランドに就職しよう!企業分析と他社との比較
注意!サンリオとサンリオピューロランドは違う
サンリオ=サンリオピューロランドではありません。
サンリオピューロランドを経営するのは、サンリオエンターテイメントというサンリオの子会社です。
サンリオが100%の株式を保有しているので、実質はサンリオのものですが、経営理念や事業戦略はサンリオと違うので、勘違いしないように注意してください。
サンリオピューロランドの企業分析
サンリオピューロランドを経営するのは、サンリオエンターテイメントです。
東京都にあるサンリオピューロランドと、大分県にあるハーモニーランドを経営しています。
非上場ですから、株式は非公開です。
企業理念や決算状況、詳しい業務内容などの基本的な情報は、必ずご自分で調べてください。
この記事では、基本情報を解説しませんので、ご自分で調べて頭に叩き込んでください。
著者の調べたところ、サンリオエンターテインメントの2024年3月の営業利益率は、おそらく17%くらいです。(とても優秀です。)
サンリオピューロランドの強みは2つ
- 完全な屋内型テーマパークであること
- キャラクターを可愛く見せるためのショーを常に創作し続けること
完全な屋内型テーマパークであること
屋内型テーマパークなので、悪天候の影響はありません。
東京ディズニーリゾート、USJ、ハウステンボスは屋外施設ですから、台風などの悪天候の影響を多大に受け、売り上げが激減します。
そして、サンリオピューロランドはそんなに広くないので、バリアフリー設備も整えやすいです。
キャラクターを可愛く見せるためのショーを常に創作し続けること
サンリオが制作したキャラクターを存分に活かすパレードを行います。
流行と季節に合わせたキャラクターショーが特徴であり、強みです。
サンリオ独自のキャラクターを生かしたコンテンツ力と言い換えることができるでしょう。
運営会社であるサンリオエンターテイメントでは、頻繁に企画会議を行い、ニーズに合わせたイベントやショーを企画すると予想されます。
サンリオピューロランドの弱みは2つ
- 拡大/縮小の際に立ち入り禁止エリアが広いこと、または完全休業が必要であること
- 原作がないこと
拡大/縮小の際に立ち入り禁止エリアが広いこと、または完全休業が必要であること
テーマパークを拡大または縮小する際に、制限エリアが広くなります。
なぜなら、屋内型で全部繋がっているからです。
例えば、5Fが故障した場合や売り上げ減少のせいで5Fを撤去する場合、4Fにも影響が出るので、4Fも封鎖が必要です。最悪の場合、完全休業が必要です。
または売り上げが絶好調で、サンリオピューロランドを拡大して6Fを増設する場合、5Fにも影響が出るので、5Fも封鎖が必要です。
最悪の場合、完全休業が必要です。
現在のまま維持すれば問題ないのではないか?と考えるかもしれませんが、維持すれば会社の成長が止まります。
今後、必ずどこかを改良して行きますし、いつか必ず老朽化して修復しますので、現在のまま維持はあり得ません。
繰り返しですが、テーマパークを拡大または縮小する際に、制限エリアが広くなります。
原作がないこと
サンリオには、アニメや小説などの原作とストーリーはありません。
サンリオが考えるのは、キャラクターと設定だけです。
例えば、ハローキティはアニメ化(1994年)されていますが、ハローキティが生まれたのは1974年です。
ハローキティが生まれた後に制作されたアニメとなります。
東京ディズニーリゾートと同じく、空想のキャラクターを具現化しているのではないか?と考えますよね。
その通りですが、アニメもストーリーもないのが強みでもあり、弱みと言えます。
サンリオピューロランドは、華やかですし、かわいいものばかりですが、原作がないので再現ではありません。
興奮することは間違いないですが、東京ディズニーリゾートのように感動はしません。
繰り返しですが、サンリオには、アニメや小説などの原作とストーリーはありません。
サンリオピューロランドパレードの特徴
空間をふんだんに使った演出が特徴です。
なぜなら、屋内型だからです。
サンリオピューロランドは5F建てB1Fは駐車場なので、実質4F建てです。
1Fと2Fは吹き抜けで繋がっており、ピューロビレッジ(ショーのためのスペース)と呼ばれます。
ショーは1Fで行われ、2Fからも見ることができます。
例えば、キャラクターがピューロビレッジを一周する演出は、縦横と前後をフル活用してます。
また、天井からゴンドラとともにキャラクターが登場する演出や、サーカス(大道芸)の要素は、上下をフル活用してます。
どの場所からも、何を見ても楽しめるような構造になっており、構造を十分に活かした部分が魅力的です。
サンリオピューロランドにも、ハーモニーランドにも行ったことがないなら、YouTubeを観ましょう!
「サンリオピューロランド パレード」と検索すれば、過去のパレードがたくさんアップロードされています。
ディズニーランドやUSJでも同じことができるのではないか?と考えるかもしれませんが、できません。
同じところをぐるぐると回って奥行きを活用する演出は、サンリオピューロランド独特の演出と言えます。
また、2Fからも見られるというのもディズニーランドやUSJと違います。
繰り返しですが、サンリオピューロランドのパレードは、空間をふんだんに使った演出が特徴です。
ディズニーランドとの比較
テーマと世界観
アニメという空想100%の世界を細部まで再現して具現化し、圧倒的な感動と夢が生まれる場を創造します。
人々がテーマパークに求めるものの中で、一番大きな「ハピネス」の提供を重視します。
つまり、感動と夢です。
サンリオピューロランドは、華やかですし、かわいいものばかりですが、原作がないので再現とは言えません。
[かわいい]を具現化しているのは間違いありませんが、正解がないです。
ディズニーアニメは、アンデルセンの童話を原作にしていますが、空想100%の童話を空想100%のアニメにしているだけだと言えます。
空想、つまり嘘の世界に徹底的にこだわり、夢と感動を生み出すことは東京ディズニーリゾートにしかできません。
事業戦略
サンリオピューロランドと同じく、入場料金を柱として高い収益を狙う仕組みです。
入園料を払えば、ほぼ全アトラクションとエリアを楽しめます。
「完成しないテーマパーク」というスローガンを掲げ、稼ぎを使って投資をするというサイクルを生み出しています。
アトラクションごとのスポンサー契約(広告収入)があり、負債比率は低いです。
会計的分析をすると、オリエンタルランドの2024年3月の営業利益率は26.7%、負債比率は26%です。
なお、追加料金をいただく「ファストパス」の仕組みや、時間と曜日で料金を変動する「ダイナミックプライシング」は、どこの企業も行います。
他社と同じなので特徴とは言えません。
強みと弱み
強みは3つ!
- 「ウォルトディズニー」というブランドに依存していること
- ヒットした原作に乗っかればいいこと
- 原作の宣伝やマーケティングに関与しないこと
「ウォルトディズニー」というブランドに依存していること
アニメでは、世界最強のブランドです。
アメリカの会社とランセンスを独占契約していますから、他社が入ってこられないレベルの不動産事業を関東で展開することができます。
ヒットした原作に乗ればいいこと
原作であるアニメには、それほどヒットしなかった映画もあります。
イマイチだったアニメをアトラクション化する必要はなく、ヒットしたアニメだけ選んでアトラクション化すればいいのです。
非常に効率的な設備投資が可能であり、高い収益の見込みがあります。
原作の宣伝やマーケティングに関与しないこと
時間と費用を効率的に投資できます。
なぜなら、アニメ制作会社ではないからです。
例えば、ヒットするアトラクションを生み出すには、原作が有名でヒットする必要がありますよね?
原作の宣伝やマーケティングは、ウォルトディズニーの仕事ですから、オリエンタルランドとしては時間も費用もかかりません。
ヒットした原作に乗ればいいのです。
繰り返しですが、時間と費用を効率的に投資できます。
弱みは1つ!
- 「ウォルトディズニー」というブランドに依存していること
「ウォルトディズニー」というブランドに依存していること
強みであり、弱みでもあります。
なぜなら、ディズニーの人気が低迷すれば、ディズニーリゾートの売上は下がると予想されるからです。
例えば、ディズニー社がなかなかヒット作を産み出せずにスランプに陥れば、オリエンタルランドも事業展開ができずにスランプに入ります。
ディズニーの人気が上がれば売上は上がるのではないか?というと、その通りです。
繰り返しですが、「ウォルトディズニー」というブランドに依存していることは、強みであり弱みでもあります。
USJとの比較
テーマと世界観
テーマは、ディズニーと同じく映像作品と言えるでしょう。
ただし、映像作品にはゲームも含まれますし、アニメも実写映画も全て含まれます。
ゲームの具現化については、人気ゲームのVR体験みたいな形やスーパー任天堂ワールドのように、空想を具現化することに成功しています。
人々に感動と夢を与えないと考えられますが、興奮することは間違いないです。
USJが目指すのは、あり得ないワクワク体験ですから、ディズニーと目指すところが違います。
事業戦略
「ぶっとべ!ここは、超元気特区」というキャッチコピーの通り、楽しいもの、人気のものをなんでも取り入れる事業といえます。
サンリオとコラボして、ハローキティがイベントやショーに登場することもあります。
USJは、映画の再現に特化していて、映画は100%空想とは言えない部分があります。
なぜなら、人間が主人公であることが多いからです。
例えばハリー・ポッターは人間であり、現実世界みたいな舞台で魔法を使う映画ですから、全然100%でないです。
ハリー・ポッターは小説上の人物で存在しない空想でないか?とも言えますが、USJが具現化しているのは映画であって、小説ではありません、
ゲームの具現化については、人気ゲームのVR体験みたいな形やスーパー任天堂ワールドのように、100%空想を具現化することに成功しています。
でも、人々に感動と夢を与えるのか?というと、与えないと考えられます。
興奮することは間違いないないです。
USJが目指すのは、人々がテーマパークに求める部分の中で2番目に大きな「興奮」を提供しています。
そして、興奮は長続きしませんから、テーマパーク内部を次々と入れ替えてイベントを行うのです。
ディズニーアニメは、アンデルセンの童話を原作にしていますが、空想100%の童話を空想100%のアニメにしているだけだと言えます。
空想、つまり嘘の世界に徹底的にこだわり、夢と感動を生み出すことは東京ディズニーリゾートにしかできません。
USJの強みと弱み
USJの強みは3つ!
- 期間限定の大規模なイベントやアトラクション運営を行い、高い収益を得ること
- セレクトショップであること
- 「楽しいものごちゃ混ぜ」のスタイル
それぞれ解説します。
期間限定の大規模なイベントやアトラクション運営を行い、高い収益を得ること
期間限定で流行りのアニメやゲームを取り入れた大規模なイベントやアトラクション運営を行い、高い収益を得るビジネスと言えます。
つまり、「お客様にご自分の興味あるイベントやアトラクションを取捨選択していただき、必要に応じてお金を追加してもらう」という仕組みです。
セレクトショップであること
USJは、入園料のみで楽しめるエリアと課金が必要な部分が明確に別れています。
サンリオピューロランドの料金と大きく違う点です。
「お客様にご自分の興味あるイベントやアトラクションを取捨選択していただき、必要に応じてお金を追加してもらう」という仕組みは、セレクトショップであると言い換えることができます。
選択肢がたくさんあること、これがUSJの特徴であり、強みの1つです。
「楽しいものごちゃ混ぜ」のスタイル
雑な言い方をすれば、「楽しいものごちゃ混ぜ」スタイルが事業戦略です。
このスタイルを確立したのが、森岡剛さんです。
関西にある、映画マニアのためのテーマパークから脱却して、楽しいものを全部集めたテーマパークへと変化しました。
人々がテーマパークに求めるものの中で、二番目に大きな「興奮」の提供を重視します。
例えば、人気ゲームのVR体験みたいな形やスーパー任天堂ワールドのように、100%空想を具現化することに成功しています。
USJの弱みは2つ!
- ブランド力がないこと
- 期間限定イベントが多いために入れ替え期間は何もできず、集客できないことと入れ替えコストがかかること
それぞれ解説します。
ブランド力がないこと
「楽しいものごちゃ混ぜ」のスタイルですから、「ウォルトディズニー」のような名前で惹き付けることはできません。
人々を惹きつけるために、テーマパーク内部を次々と入れ替えてイベントを行う必要があり、膨大なお金と時間がかかります。
期間限定イベントが多いために入れ替え期間は何もできず、集客できないことと入れ替えコストがかかること
イベント(つまり、内装の一部)を入れ替えるということは、収益がゼロの期間が発生し、撤収費用と次のための設営費用が発生します。
コストが尋常ではないです。
高い費用をかけて、高い売上高を狙う事業戦略とも言えます。
会計的観点で分析すると、損益計算書における販売費及び一般管理費が尋常ではないですし、毎年継続的に発生しますので、営業利益率は落ちるはずです。
2023年12月の営業利益率は17%
(営業利益率は落ちると言っても、非常に素晴らしい業績です。)
ハウステンボスとの比較
テーマと世界観
テーマは、ヨーロッパという現実世界(特にオランダ)の再現です。
「現実の再現」が他の3つと大きく違うところとなります。
イベントも多いですし、歌劇団もあってミュージカル公演もあります。
小さなグッズのグッズの充実や隠れミッキーを探すみたいに、細かい部分にこだわるのではなく、海外旅行気分を味わい、景色の写真を撮りたい人向けの印象を受けます。
外観に徹底的にこだわるというか、世界観の演出ではなく、日本人の憧れの雰囲気作りを重要視していると言えるでしょう。
事業戦略
日本最大のテーマパークであり、大々的に不動産事業を展開しています。
2025年から、ミッフィー専門エリアとホテルができます。
内部には居住スペースがあり、物件が販売されていて、本当に住めます。
街がテーマパークなのは、ハウステンボスだけと言えるでしょう。
強みと弱み
強みは2つ!
- 中国と韓国からアクセスがいいこと
- はっきりとしたモデルがあること
中国と韓国からアクセスがいいこと
東京都、千葉県、大阪府と比べると、中国と韓国からアクセスがいいです。
アジア圏をターゲットにするために、長崎県にあると行ってもいいかもしれません。
日本最大のテーマパークですから、1日では回りきれないです。
ハウステンボス内に宿泊もできますから、数日間楽しめます。
はっきりとしたモデルがあること
はっきりとしたモデルがあるので、コピーすればいいことは強みです。
企画会議みたいな場で、サンリオみたいに空想から始める必要がありません。
アジア人が憧れる、ヨーロッパの情景が代々の売りとなります。
ドラマ・映画・CMなどの撮影地としても有名です。
弱みは1つ!
経営が安定しないこと
九州の方ならご存知かもしれないですが、2003年に経営破綻しました。
2022年まではHISが経営していましたが、現在はハウステンボスの全株式を香港の投資会社PAGに売却していますので、外資系企業になります。
著者の調べでは、ハウステンボスの2022年9月の営業利益率は1.4%
2023年9月の負債比率は234.89%
234.89%はやばいと思うかもしれないですが、テーマパーク事業は普通100%を超えます。オリエンタルランドやUSJはとにかく、ぶっ飛んでいるのです。
新卒採用でテーマパークに就職しよう
サンリオピューロランドの企業分析を通じて、志望動機が固まりましたか?
強みは2つ!
- 完全な屋内型テーマパークであること
- キャラクターを可愛く見せるためのショーを常に創作し続けること
弱みは2つ!
- 拡大/縮小の際に立ち入り禁止エリアが広いこと、または完全休業が必要であること
- 原作がないこと
企業理念や決算状況、詳しい業務内容などの基本的な情報は、必ずご自分で調べてください。
この記事が、サンリオピューロランドに就職したいと考える就活生が、エントリーシートの内容や志望動機を固める役に立つと嬉しいです。
以上、「新卒でサンリオピューロランドに就職しよう!企業分析と他社との比較」でした。